株式会社健康保険医療情報総合研究所

Planning, Review and Research Institute for Social insurance and Medical program (abbr. PRRISM)

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する当研究所の執務対応の方法について

NEWS

2021.01.13

当研究所は、今般の「緊急事態宣言」及び東京都の「緊急事態行動」を踏まえて、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染予防及び拡散防止のため、一時的に当研究所内における執務を、可能な限り在宅勤務に切り替え、日本全国の出張業務を原則禁止することをもって鋭意対応いたします。
つきましては、在宅勤務の期間中における弊社宛のご連絡方法については以下のとおり実施いたします。

  • 電話及びメール
    当研究所医療ITソリューションセンター(営業:03-5511-8153、テクニカルサポート:03-6257-3903)、及びヘルスケア政策&マネジメントセンター コンサルティングGr(03-6257-3902)における電話対応は、自動音声によるご案内となる場合がございます。すぐに応答ができかねる場合がございますが、何とぞご理解くださるようお願いいたします。
    メールの運用は変わりませんので、ご用件の場合は、これまでと同様に各部署担当者宛にメール等にてご連絡ください。

  • ファックス
    ファックスは受信後確認され次第各担当者へメールにて転送する手順となりますことから、お急ぎの要件については各担当者のメールへ電子媒体にてお送りくださるようお願いいたします。

  • 郵便物
    確認が遅れる可能性がありますので、可能な限り、メール等電子媒体にて各担当者にお送りいただくようお願いいたします。
  • 何とぞご理解のほど宜しくお願い申し上げます。
      

    ※DPC調査事務局の取扱いは明言致しかねるため、調査専用の問合せ窓口(dpc@prrism.com)までお問い合わせください。なお、電話での対応は致しかねるため、メールにてご連絡くださいますようお願い申し上げます。

    現在申込受付中のセミナーはこちら!

    COLUMN

    2025.11.19

    1.開催予定または開催中のセミナー

    2.常時開講のセミナー

    DPCデータ提出スキル習得講座
    外来データ提出スキル習得講座
    施設基準マネジメントセミナー
    「様式9」理解度向上セミナー
    医事課の新入職員向けセミナー

    医療の質指標を読み解く(全9回)第8回:65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合

    COLUMN

    2025.11.19

    第8回は「65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合」についてお話しします。

    高齢の患者さんは、様々な要因から栄養状態が悪化しやすい傾向にあります。栄養不良は、免疫力の低下、褥瘡の悪化、合併症のリスク増加など、様々な問題を引き起こし、治療の妨げとなります。

    そのため、入院した患者さんの栄養状態を早期に把握し、適切な栄養管理を行うことが、安全な入院生活と早期の回復のために重要となります。

    1.なぜ「65歳以上」と「入院早期」が重要なのか?

    この指標が高いということは、特にリスクの高い患者さんに対して、入院直後から適切な栄養管理が開始されていることを示唆します。
    65歳以上:この年齢層は、食欲不振、嚥下機能の低下、慢性疾患、複数の薬の服用など、様々な要因から栄養不良になりやすいことが分かっています。
    入院早期:入院後の環境変化やストレスにより、栄養状態の悪化がさらに進行する可能性があります。入院の早い段階で栄養状態を評価し、介入することで、栄養不良の進行を防ぎ、合併症のリスクを下げることができます。

    2.指標の計算式

    この指標は、以下の式で算出されます。

    65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合(%)=(分母のうち、入院後48時間以内に栄養アセスメントが実施された患者数 / 65歳以上の退院患者数) × 100

    3.指標を改善するための取り組み案

    アセスメントツールの活用と全職員への教育
    簡易的な栄養アセスメントツール(NRS-2002など)を導入し、入院時の問診に組み込みます。看護師や医療ソーシャルワーカーなど、患者さんと最初に関わる職員が、アセスメントツールを使いこなせるよう、研修を行います。

    多職種連携による栄養管理の徹底
    栄養アセスメントで栄養不良と判断された患者さんに対しては、医師、看護師、栄養士、薬剤師などが連携して栄養管理計画を立てます。経口摂取が難しい患者さんには、栄養士が経管栄養や静脈栄養の計画を立案し、チーム全体で実行します。

    4.データ分析の視点:事務職員が果たす役割

    この指標の改善においても、データ分析が役立ちます。

    実施割合の「見える化」と原因分析
    月ごと、病棟ごと、診療科ごとの栄養アセスメント実施割合をグラフ化し、「見える化」します。
    実施割合が低い部署を特定し、「なぜ実施できていないのか?」を分析します。例えば、「多忙な時間帯でアセスメントが漏れている」などの原因が見つかれば、業務改善案を提案できます。

    ②栄養アセスメント未実施患者の追跡
    「栄養アセスメントが未実施だった患者さん」のリストを抽出し、その後の経過(入院期間、合併症の有無、治療費など)を追跡します。「栄養アセスメントが未実施だった患者さんは、入院期間が長くなる傾向がある」といった相関関係を数値で示すことで、栄養アセスメントの重要性を院内に強く訴えることができます。

    5.おわりに

    入院中の栄養管理は、患者さんの体力回復と合併症予防に重要です。「患者さんがより安全で、快適な入院生活を送る」という病院の質の向上に向けて、ぜひデータを活用してみてください。 次回は「身体的拘束の実施率」についてお話しします。

    【受付中】DPCデータ提出スキル習得講座

    SEMINAR

    2025.11.18


    現在、「データ提出加算」の届出は、様々な入院料の要件となっており、DPCデータ提出業務の重要性が増しています。

    そのような中、
    ○ データ提出業務を行える職員が1人しかいない
    ○ 毎回遅くまで残業して提出対応している
    ○ 職員教育の時間を取れない
    ○ 担当者が急に退職してしまいデータ提出に苦労している

    というお声も多く、属人化による提出遅延のリスクや働き方改革対応への不安を抱えていらっしゃる病院様が多いのが実状ではないでしょうか?

    そこで今回、データ提出業務を担う人材の育成をご支援するための講座として大変ご好評いただいております「DPCデータ提出スキル習得講座」をお好きな時期(3か月=90日)に受講できるようにいたしました。

    本講座は、データ作成→形式チェック(データ提出)→再提出の各段階でのポイントを体系的に学べる内容になっています

    新入・新任職員向けの研修や現担当者の知識の棚卸しに、ぜひ本講座をご活用ください!


    受講者様の声
    「今回初めてデータ提出するため、大変参考になった。」
    「初めてデータ提出業務に携わることになり不安でしたが、受講して不安が解消されました。」
    「入力時短テクニックがとても参考になりました。 テンポよく具体的な説明をして頂き、勉強になりました。」
    「一番頭を悩ませる形式チェックですが、詳細に解説があり今後はエラーに慌てずに対処出来そうです。」
    「スムーズにエラーを消すことができ、残業を減らすことができた。」
    「再提出時の修正方法が曖昧で不安でしたが、今回勉強させていただいて自信が持てるようになりました。」


    留意事項
    〇本講座は、ネクプロ社のセミナー配信サイトを使用します。推奨環境や視聴テストは、こちらをご覧ください。(注:リンク先では音声が流れます)
    ○受講にあたり、受講者側のカメラやマイクは使用しません。

    弊社からの申込受理メールが届かない場合、下記の理由が考えられます。
    恐れ入りますが、メールフォルダや受信設定のご確認をお願いいたします。

    ○ メールアドレスを誤って申込をされている
    ○ 迷惑メールフォルダに振り分けられている
    ○ メールボックスの最大容量を超えてしまっている
    ○ 通信会社の迷惑メールサービスにより、メールがブロックされている

    【受付中】施設基準マネジメントセミナー

    SEMINAR

    2025.11.17

    2024年9月に開催し、大変ご好評だったセミナーを、受講者様の好きな時期に(30日間)視聴できるようにしました!


    医療機関において、施設基準の届出や管理は、収入を左右する重要な業務の一つです。

    一方で、施設基準は文章の構造が複雑であったり、管理すべき情報が膨大であったりと、奥が深いため独学では理解が難しい側面もあります。

    そこで【基礎編】【届出・指標編】【適時調査編】の3つのテーマに分けて、施設基準をゼロから学ぶWebセミナーを開講いたしました。

    基礎編では、施設基準を理解する上で押さえておきたい言葉の定義や、施設基準を管理する際に着目すべき5つの要素など、基本的な知識の習得を目指します。

    届出・指標編では、施設基準の届出実務のために必要な知識や、届出をした後にモニタリングすべき指標や人員について理解を深めていきます。

    適時調査編では、適時調査の大まかな流れを把握した上で、重点的にチェックされる診療項目やチェックの視点について学んでいきます。また、過去の指摘事項をもとに、適時調査に備えて準備すべきことを確認します。

    ぜひ、この機会に弊社セミナーをご活用ください!

    ※本セミナーでは看護配置や様式9の詳細は解説しておりません。様式9について深く学びたい方はこちらのセミナーをご検討いただけますと幸いです。

    【受講者様の声】
    「簡潔に要点がまとめられていてわかりやすかったです」
    「今まで何となく分かったつもりでいた細かい用語の違いなどが分かってよかったです」
    「資料がとても良くできています。理解しやすいです。」
    「届出時や届出までの準備で見落としがちなところを再確認できました。」
    「実際の適時調査で指摘された内容や注意すべき点がわかりやく説明されていてよかった。」
    「今までこのような施設基準の教科書になるようなものがなかったので大変良かったです」


    留意事項
    〇本Webセミナーは、ネクプロ社のセミナー配信サイトを使用します。推奨環境や視聴テストは、こちらをご覧ください。(注:リンク先では音声が流れます)
    ○受講にあたり、受講者側のカメラやマイクは使用しません。

    申込後、24時間経っても申込受理メールが届かない場合、下記の理由が考えられます。
    恐れ入りますが、メールフォルダや受信設定のご確認をお願いいたします。
    ○ メールアドレスを誤って申込をされている
    ○ 迷惑メールフォルダに振り分けられている
    ○ メールボックスの最大容量を超えてしまっている
    ○ 通信会社の迷惑メールサービスにより、メールがブロックされている

    【受付中】ゼロから学ぶ!「様式9」理解度向上セミナー

    SEMINAR

    2025.11.14

    ※本セミナーは2024年度診療報酬改定の対応済みです。

    2023年4月に開催し、大変ご好評だったセミナーを、受講者様の好きな時期に(2週間)視聴できるようにしました!


    「入院基本料等の施設基準に係る届出書添付書類(いわゆる様式9)」は、適時調査で重点的にチェックされる重要な書類です。また、入院料に関わる書類のため、万が一返還金が発生したときのインパクトも大きくなります。しかしその一方で、記載方法のルールが複雑で理解が難しいとも言われています。

    看護部は入職、異動、退職などで体制が変わりやすく、次のようなお悩みやご要望をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
    ■「様式9」を理解している人が少ないので、対応できる職員を増やしたいけど、教育をしている時間がない
    ■ 実務をしながら引き継ぎを受けたけど、体系的に学び直したい

    そのようなお悩みを解決するために、前回開催時に非常に好評だった様式9理解度向上セミナーをいつでも好きな時期に受講できるようにいたしました。

    新任の看護師長の学びの機会として、また、自院の適時調査への対応が誤っていないかを事前確認する場としてご活用いただけると幸いです。

    【受講者様の声】
    「現在、様式9作成を担当しています。前任者から詳細なオリエンもなく何となくで作成していましたが、今回のセミナーで誤りに気づけたので良かったです。」
    「今後適時調査を控えています。事前提出書類として作成した様式9と見比べながら視聴させていただきました。基本的にシステムで作成していますが、1か所設定誤りを見つけることができました。助かりました。」
    「今まで、理由もよくわからずに委員会の時間を控除したり、届出添付書類を作成していたので、計算方法などを知ることができてよかったです。」
    「自身の理解が間違えていないことを確認できました。各所属長への教育に適切な内容でした。」


    留意事項
    〇本Webセミナーは、ネクプロ社のセミナー配信サイトを使用します。推奨環境や視聴テストは、こちらをご覧ください。(注:リンク先では音声が流れます)
    ○受講にあたり、受講者側のカメラやマイクは使用しません。

    弊社からの申込受理メールが届かない場合、下記の理由が考えられます。
    恐れ入りますが、メールフォルダや受信設定のご確認をお願いいたします。
    ○ メールアドレスを誤って申込をされている
    ○ 迷惑メールフォルダに振り分けられている
    ○ メールボックスの最大容量を超えてしまっている
    ○ 通信会社の迷惑メールサービスにより、メールがブロックされている

    医療の質指標を読み解く(全9回)第7回:「d2(真皮までの損傷)」以上の褥瘡発生率

    COLUMN

    2025.11.12

    第7回は「『d2(真皮までの損傷)』以上の褥瘡発生率」についてお話しします。

    「褥瘡」とは、寝たきりの患者さんなど、同じ体勢で長時間過ごすことで、体の特定の部位に圧迫が加わり、血行不良となって皮膚や組織が壊死してしまう状態のことです。

    褥瘡は、患者さんに強い痛みを与え、感染症のリスクを高め、治癒までに長い時間を要することがあります。褥瘡の発生を防ぐことは、患者さんのQOLを守る上で、重要なケアの一つです。
    この指標で特に注目するのは、「d2(真皮までの損傷)」以上の褥瘡です。

    1.なぜ「d2」以上が重要なのか?

    褥瘡は、その重症度によって段階的に分類されます。

    d1(発赤):皮膚の表面に赤みがある状態。適切なケアをすれば比較的早く治ります。
    d2(真皮までの損傷):皮膚の表面だけでなく、真皮(表皮の下の層)まで損傷が及んでいる状態。水疱やびらん(ただれ)がみられます。
    d3(皮下組織までの損傷):脂肪組織まで損傷が及んでいる状態。
    d4(筋・骨への損傷):筋肉や骨まで損傷が及んでいる状態。

    このうち、「d2」以上の褥瘡は、適切な体位変換やスキンケアが不十分だったことを示唆する、重症な褥瘡と見なされます。

    「褥瘡発生率」という単純な指標では、軽症なd1も含めてしまうため、病院全体のケアの質を正確に評価しにくい場合があります。しかし、「d2」以上の発生率を追跡することで、「未然に防ぐべき重篤な褥瘡がどれだけ発生しているか」を客観的に評価できます。

    この指標が低いということは、「褥瘡予防のためのケアが、患者さんの状態に合わせて適切に実施されている」ことを示唆します。

    2.指標の計算式

    この指標は、以下の式で算出されます。

    「d2」以上の褥瘡発生率(%)=(褥瘡(d2真皮までの損傷)以上の褥瘡の発生患者数 / 退院患者の在院日数の総和)× 100


    3.指標を改善するための取り組み案

    入院時の褥瘡リスク評価の徹底
    入院時に、患者さんの褥瘡リスクを評価する「ブレーデンスケール」などのアセスメントツールを活用します。ハイリスクと判断された患者さんに対しては、褥瘡予防計画を立て、個別のケアプランを作成します。

    多職種連携による予防策の実施
    看護師が中心となって、定期的な体位変換、スキンケア、栄養管理を行います。医師や薬剤師は、褥瘡を悪化させる可能性のある病気や薬のチェックを行います。栄養士は、褥瘡の治癒を促すための栄養指導を行います。

    褥瘡ケアチームの設置と活用
    褥瘡認定看護師や皮膚・排泄ケア認定看護師が中心となり、医師、薬剤師、栄養士などからなる「褥瘡ケアチーム」を設置します。褥瘡が発生した患者さんや、ハイリスクな患者さんの回診を行い、より専門的な視点からケアを検討します。

    4.データ分析の視点:事務職員が果たす役割

    この指標の改善に繋がる事務職員の貢献として、以下が挙げられます。

    ①褥瘡発生データの「見える化」
    褥瘡の発生状況をグラフ化し、「見える化」します。「特定の病棟で発生率が高いか?」「入院後どのくらいの期間で発生しやすいか?」「特定の疾患を持つ患者さんに多いか?」といった視点で分析することで、改善すべきポイントを特定できます。

    ②褥瘡予防用具の導入効果の検証
    新しい体圧分散寝具やクッションを導入した場合、データ分析を行い、導入前と後での「d2」以上の褥瘡発生率の変化を数値で示します。これにより、その用具の有効性を客観的に証明できます。

    5.おわりに

    褥瘡予防は、単なる治療行為ではなく、患者さんの苦痛を減らし、尊厳を守るための重要なケアです。褥瘡発生データの集計・分析を通して課題を抽出し、改善につなげることで、患者さんの尊厳を守るという医療の根幹をなす活動に貢献できます。 次回は「65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合」についてお話しします。