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株式会社健康保険医療情報総合研究所
Planning, Review and Research Institute for Social insurance and Medical program (abbr. PRRISM)
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2020.06.20
前回に引き続き、DPCデータの内容をご紹介します。(第1回はこちら)
DPCデータには現在7種類のファイルが存在しています。前回は様式1ファイル、EFファイル、Dファイル、様式4ファイルまで説明しました。今回はHファイルから始めましょう。
「重症度、医療・看護必要度の情報」です。電子カルテから出力できますが、看護必要度を紙で評価・測定している病院ではHファイル作成ソフトを使います。
Hファイルには、評価項目別・評価日別に看護師等が評価したスコアが掲載されます。そのため、重症度、医療・看護必要度Ⅰの基準該当割合の計算が可能です。様式1ファイルと組み合わせることで疾患別の基準該当割合を算出することもできます。
2020年度診療報酬改定以前は、看護必要度Ⅰを採用している場合、Hファイル単体で基準該当割合を算出できましたが、2020年度診療報酬改定にて、A項目の一部とC項目はレセプト電算コードでの評価に変更になったため、EFファイルと結合させないと看護必要度ⅠもⅡも基準該当割合が計算できなくなりました。
医療機関別の病床数、入院基本料等に係る加算の算定状況及び各病棟の主たる算定入院料状況、重症度、医療・看護必要度に係る入院患者の状況及び病棟コードの設定状況を把握するためのファイルです。
厚労省が配布する専用のExcelファイルに情報を入力して作成します。一般的には分析に使用しないファイルです。
2020年度診療報酬改定により新設されたファイルです。筆者もまだ実物を見たことがありません。公開されている情報をまとめると以下のようになります。
■ 医療保険レセプト情報等のデータベース(NDB)、介護保険レセプト情報等のデータベース(介護DB)とDPCデータの連結解析をするためのファイルである。
■厚労省が配布するソフトで作成する。
■ただし、Kファイルのもととなるデータ(Kファイル生成用データ)を医事会計システム等から吐き出す必要がある。
レイアウトイメージはこちらです。
Kファイルを作成するためのソフトは配布されますが、そのソフトに投入する元データが必要とのことです。こちらも公開されている情報をまとめたものが以下です。
■ 入院EFファイルに存在する患者について、以下のデータを作成する必要がある。
■ すべて半角。カナ氏名の間のスペースなし。
■ 不明や空白は認められない。
Kファイル生成用データのイメージはこちらです。
データ集計の視点では、Kファイルそのものは各病院では開けない仕様のようです。したがいまして、個別病院が分析する際には使わない(使えない)ファイルということになります。