株式会社健康保険医療情報総合研究所

Planning, Review and Research Institute for Social insurance and Medical program (abbr. PRRISM)

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コラム

データ提出加算に向けて準備すること(システム編)

COLUMN

2022.05.30

前回のコラムでは、「データ提出加算とは?」ということで、
加算の概要と、当該加算における2022年度診療報酬改定のポイントについて解説いたしました。「なんとなく分かったけど、何から手をつければ…」というお声の多いデータ提出加算。870施設以上のデータ提出加算を支援してまいりました弊社の経験をもとに、本コラムと次回コラムの2回にわたっておさえておくべきポイントについて解説いたします!

さて、データ提出加算に向けては、主に以下の2点の整備が必要となります。
①システム対応
②運用体制の構築
本コラムでは、①システム対応、についてQ&A方式で解説いたします。
そもそもどのようなデータを作成するのか、自院にとってどのようなシステムを採用するのがベターなのか、手上げに向けたシステム導入等のスケジュールはどのように考えればいいのか、システム対応にあたってはさまざまな確認が必要となります。本コラムで一つひとつ、確認をしていきましょう!

1.  そもそもどのようなデータを作成すればよいのでしょうか?

データ提出加算では「DPCデータ」の作成が必要になります。対象となるファイルは、以下の通りです(2022年3月31日時点)。

● 様式1
● Hファイル(対象の入院基本料によります)
● 入院EF統合ファイル
● 外来EF統合ファイル(対象の加算によります)
● Kファイル(試行データでは不要です)
● 様式4
● 様式3

※上記以外に「Dファイル」もありますが、 DPC請求病院のみが提出するファイルのため、新規にデータ提出を行う医療機関様では準備不要です。

各ファイルがどのようなものかにつきましては、次のコラムをご参照ください。
隙間時間に読める!DPCデータの一言コラム 第1回 DPCデータの種類 その1

2. それぞれ、どのようなシステムが必要ですか?

各ファイルについて、以下のシステム等が導入候補となります。

● 様式1(下記、いずれかのシステムで対応できます)
  ・基幹システム(電子カルテや医事会計システム)
  ・様式1入力支援ソフト(DPC調査事務局の配布ソフト)
  ・その他、各ベンダーの提供システム
  (弊社では様式1クリエイターを販売しています)

● Hファイル(下記、いずれかのシステムで対応できます)
  ・基幹システム(電子カルテや医事会計システム)
  ・Hファイル入力支援ソフト(DPC調査事務局の配布ソフト)
  ・その他、各ベンダーの提供システム
  (弊社では様式1クリエイタープレミアム版で作成可能です)

● EF統合ファイル(入院 / 外来)、Kファイル生成用データ、様式4
  ・医事会計システム

※上記以外に必ず、DPC調査事務局より配布されるDPCデータ提出支援ツールを入手しましょう!

● 様式3
   ・指定フォーマットを使用(DPC調査事務局ホームページより、Excel形式のファイルをダウンロードします)

また、データ提出加算ではデータ識別番号(いわゆる患者ID)は匿名化を行う(異なるIDに変換する)必要があります。そのため、匿名化可能なツールや、当該機能を有したシステムもあらかじめ準備しましょう。なお弊社では、ID匿名化ツール「Anony-an」を販売しています。

★システム選定の第一歩は?★
まずは、(様式3を除く)上記のファイルについて、ご使用中の電子カルテ・医事会計システムのベンダーに、対応可能なファイルを確認するところから始めましょう! なおデータ作成にあたり、DPC調査事務局より配布されるDPCデータ提出支援ツールが必要となります。当該ツールは手上げ後、院内ご担当者様が手続きを進めてください。

3. システム導入に際して、どのようなスケジュールを想定すればいいですか?

システムを選定し、データ作成開始月までに導入を完了しておくことが一つの目安となります。(例えば5月手上げの場合、6月からの作成開始となるため、5月中にシステム導入を完了しておくと安心です)
また、手上げはできる時期が限られているため、手上げ月によっては問い合わせが集中してしまい、希望の納品時期に間に合わない、といったケースもあります。スケジュールに余裕をもって各ベンダーに問い合わせを行ってください。

4. データ提出加算の届出にあたり必要となる「診療録管理体制加算」についてもシステムの準備は必要ですか?

「診療録管理体制加算」の施設基準となる、カルテ情報や疾病統計(ICD使用)の「電子的な一覧表」については、”表計算ソフト等によるものであっても差し支えない” とされており、システムの導入は必須ではありません。弊社では病院様からの多くのご要望により、表計算ソフトの初心者でも扱える様式1クリエイターの分析オプションや、DPC Bakery(DPCデータの加工・変換ソフト)をご用意しております。

さいごに繰り返しになりますが、システム対応については、手上げスケジュールを見越しての動き出しが非常に重要です。本コラムが皆様のシステム選定に際し、その一助になれば幸いです。それでは次回コラムもご期待ください!

★院内体制の構築も忘れずに!★
次回コラムでは「②運用体制の構築」について解説いたします。あわせてご参照いただき、システム・運用体制の両輪をスムーズに回せるように準備を進めましょう!

★参考:データ提出加算対応やDPCデータ分析関連の弊社システムソリューション★
「様式1クリエイター」:様式1作成、Hファイル作成(プレミアム版のみ)
「ID匿名化ツール Anony-an」:データ提出におけるID匿名化に対応
「DPC Bakery」:DPCデータ分析のためのデータ変換クラウドソフト